15.9.24

アサガオは愛を引き換えたのか (アサガオは夜を識らない。感想)

アサガオは夜を識らない。 

夜と書いて「あい」と読ませる。DL版とセット売りをしてくれるがDVD読むのが面倒なので助かる

基本的にネタバレ感想



小波すず

小波すずさんが出演と聞いて今更やった。
発売日は2021/7/30らしい。何年前だ。

小波すずの演技がすごい。
本編中の幼いところ。ED後の成長したところ。
同じ人物を維持しつつがらっと変わる。すごい。これが小波すずか。


個人的にはCROSS CHANNEL

舞台は精神病棟。人によってはさよ教らしいが、sgdnにとってはC†Cだった。

前情報無しで読み始めるとテンポが悪く感じた。
施設にいるのは全員犯罪者で、主人公は初期状態で自分が囚人であることを示す単語を認識できない
「主人公が単語を認識できるようになる」変化を描きたかったのだろうが、伏線的に使うとしてもいらない演出だった。

そもそも、島が丸ごと収容施設になっていて、
島には海をわたって汽車で行くという設定に夢の中かと思った
いつ夢から覚めるのかと思ったが、ゲーム内での現実だったらしい。


主人公の入れられた第3棟の収容施設は精神に問題がある囚人用。
最後に暴動を起こさせるなど、少年犯罪者なので1,2棟も全部精神に問題あったのか?みたいなツッコミどころがある。



で、結論は?

原作の描きたいことを描いた、というところでは良かった。
でも過程は微妙だった。

TRUE EDで主人公は約束を果たし、ヒロインは幸せ(?)になった。
主人公は勝手に死んで楽になってる気がするが


「ヒロインに愛のもとで自分を殺させる」シチュエーションだけ聞くと理想なのに
いろいろ違うなぁ…と思った。
ヒロインの知能を下げすぎたように思う。


最後の選択肢からEDまでの描画があっけなさすぎる。
通常EDで主人公が約束を思い出して、それでもなお死なず解決する…
そんなシナリオが見たかった。


主人公の思惑、内通者の思惑、不良教員の思惑。
それぞれ入り混じって利用し合うのは面白かったがたたみ方は乱暴だった。
そのためオススメはしない。


ロープライス?フルプライス?

6800円(税抜き)はミドルぐらい?かもしれないが、
立ち絵と声はメインキャラしかついていない

だが、物語をかき乱すキャラには立ち絵が欲しかった(双子とスパイ)


その割に年齢制限付きシーンは多め。
メイン5シーン、2人のサブにつき4シーン。合計13シーンと割と豪華。
そっちに絵を割きたかったのかもしれないが。

物語は主人公の処遇がを待つ2週間なのでそこまで長くない。
2週間でいろんなこと起こり過ぎだが。


予防線とファンタジーと



起動時の注意書き。

登場人物が全員囚人だし、収容施設でも問題起こすし、
本来監視者の先生?も危険な思想。
注意書きが神経質にもなるだろう。炎上させるメディアが原因だが

「ゲームに影響されて現実で犯罪するようになる」なんて発信するメディアは現実との区別がついてないので勉強したほうがいい。



そうはいってもファンタジー要素が中途半端。
「島に線路引いて汽車で行く」なんて現実ではそう見ない舞台設定にしているので
もっとファンタジー色を出してよかった


主人公はだいぶ計算高く両親の殺人を計画し実行する。
その割にメンタル弱々。
虐待されていて「振り上げられた手」を見ただけで「叩かれる」と思って硬直してしまうのに
チグハグな印象。



ヒロインたちは結局どの選択をとっても何回も年齢制限付きシーンが挟み込まれる。ヒロインたちが精神に問題あるとしてもチョロすぎないか?
一応囚人の収容所なのでプラスチックの包丁しか使えないしとか、カメラが設置されてるとか、管理側しか開けられない扉~とかあるのに隠れてやり放題でいいのか


散々言われてるけど「ケーキの切れない非行少年たち」をメインヒロインは意識しているのだろうけど。
本の方は境界知能の話。メインヒロインは知能障害なのか?認識障害なのか?
現実を意識させるような描画はしなくてよかった


中途半端に現実との整合性を取ろうとしていたように感じる。
ファンタジーならもっとファンタジーに寄せてほしいところ


年齢制限付いてるからもっとやれ

だが18歳以上しかできないゲームのはず。
もっと過激な表現で良かった。
無理に現実に即した話である意味がない。

公式サイトに制作者コメントがあったが。
描きたいこと合わせて話を組んだなら、過程が微妙でもいいか…いいか?


攻略要素が微妙

どの選択でも全部?の年齢制限シーンを通る。攻略要素は皆無…
に見えて、通常EDとTRUE EDの分岐がある。

メインヒロインの好感度が高ければ通常・TRUE両方選べる
好感度が足りない場合は通常しか選べない。
選択不能な選択肢として見せてくれるのは「正解があるよ」と教えてくれるのは親切。

だが、一周目で不正解を選んだ場合はずっとスキップでTRUE選択肢のところまで戻らなければいけない。
「次の選択肢までジャンプ」がない。スキップ速度はそんなに早くないので暇である。

途中の好感度は不要で、「最後の選択肢だけ選ばせる」で良かったのでは?



ちょいちょい読みづらい

通常のページめくりは瞬間だが、表情差分的な変化があると一瞬待たされる。
そのアニメーション切れないのか
文字速度はMAXにすれば一括表示になるので良いが。

スキップにしても音声は再生されるようで。
その分スキップも遅くなってるように梶田。
物語ほぼ1本道なのに最後の選択肢で好感度で分岐するから、
失敗したら初めからやり直し。そう思うとスキップが遅すぎる。
そこまでの分量じゃないのが救いではあるが。

ルビを振りたがり

病名の「死性愛者」に「タナトフィリア」ってルビを振りたいのはわかるが
ルビのフォント(サイズや縁取り)は読ませる気がなさそう
画面サイズは変えられるけど不親切すぎる。
どうでもいい読み替えが多い。


個人的なC†C

「主人公が囚人関係の単語を認識できなかったが、認識できるように変化した」というのを示すために過去シーンのロールバックとかあったけど。
C†Cだと改変前の記憶を挟み込むの美味かったな、って思った。



0 件のコメント:

コメントを投稿