9.1.21

本は死ぬべき運命にある (読書感想)

 


上下巻、となっているが実際は上巻が本編。

下巻は書評や対談・公演の書籍化である。
言ってしまえばおまけ。おまけなのに本編と同じぐらいの分量になっている。
同じ内容の公演などを繰り返し収録しているため、内容はかなり薄い。



さて、「誰が殺すか」と問いかける書籍といえば答えが出ない。
この本も当然答えが出ない

書籍内で「誰が本を殺すんですか?」「その質問者だ」というやり取りを何度となく繰り返し、煙に巻いている。


結局は死ぬべき運命にあるだけだ。
本は委託販売。再販制度で保護されている。

BOOKOFFが儲かるのを止めることはできない。

どんなに高い本でも買取価格は10円になる。
本以外のものは中古買取り・販売価格は10円になることは殆どない。

中古価格は正しい価値の影響を受ける


本が売れる一番の要因はランキングだ。
売れてる本が一番売れる。本の価値は関係ない。
本は既に死につつあるだけだ。


ランキングで本を買った人は
「ランキング1位でもつまらない。本は死んだのか」と気付き本を買わなくなる。
これは某魔法少年でおきた話だ

ただのライトノベルをハードカバーで売ればそうなるのも当然である。
スマホに負けたのではない。勝手に死んだのだ。







本は高いが代わり本には図書館がある。
主に行政が支払いをしているが、区民は無料で本を読める。

本は紙を売っているのではない。情報を売っているのだ。

CDと同じだ。握手券を売っている人達もいるが、
誰もポリカーボネイトの円盤ではなく、楽曲という情報を求めている。

図書館の中には複本(ひとつの本を複数冊買う)が行われているらしい。
図書館とは「本の価値のわからない人間から本を守る保管庫」として、
要らない本が存在しないとはいえ、複数買う意味はない。


著者は「図書館がくだらない本を買う」も本が死ぬ理由としてあげている。
これは図書館の意義を取り違えている。

図書館は価値の分からない人間から本を守るためにある
著者は言論弾圧をし、著者の思うくだらない本を駆逐したいだけだ。

図書館は書物の必要性を問わず、保存することに意味がある。
この著者も本を殺している犯人の一人だ




情報ではなくインテリアとして本を売り出しただけだ。
ここはスマホに負けた部分であるが、主な理由ではないだろう。

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