6.10.24

うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真  感想

 


何をキッカケに読むのか忘れた。

sgdnは写真がわかっていない。


本質的には「カメラは、撮る人を写しているんだ。」と同じ。


要約すると「うまい写真を撮ろうとするのをやめろ」みたいな本。

 


うまい写真は素人の写真

筆者は自分の妻と子の写真をべた褒めしている。才能だと言っている。
それはそうと、写真を撮ることに執着してないことを褒めている。

筆者は相当三分割法が嫌いなんだと思わされる。
構図なんか考えず撮りたいものを撮れと言っている。
正しいが乱暴すぎる。

写真で生計を立てている人の参考になる本ではあるが、
何のために写真を撮るのかが大事。

自分で写真撮ってて楽しいなら本のことは無視して楽しく撮ればいい。
コンテストで賞をとりたいなら入賞作品を研究すれば良い。
子供の目線で撮りたければ撮れば良い。


そもそも上手い写真とはなんだ?

写真で稼げている著者なので、散々うまい写真を撮る方法を聞かれるのだろう。
だが、上手い写真って?

そういうことを聞くヤツは承認欲求満たせる写真を上手い写真って呼んでないか?
バエや鳥で沢山リアクションや拡散されることを目的としていないか?

手段と目的とを取り違えていないか?

写真が欲しいのにカメラを求めていないか?
どんなにカメラを求めても写真は手に入らない。
良い写真とは良いカメラではない。


とにかく撮れ

写真には当たり外れがある。とにかく枚数を稼ぐ。
下手な人でも36麻衣撮れば1枚ぐらいは当たりが撮れるだろう。

一部天才はもっと当たり率が高い。枚数を減らせるのは天才だけ。
天才以外はとにかく枚数を稼げ。


今すぐLeicaを買え

Leica。高いカメラだ。
だがカメラのひとつの終着点でもある。

  • Leicaのカメラには数に限りがある
  • カメラもフィルムも値段も上がっている
  • 金が溜まってからカメラを買うのは機会損失である

ということから、Leicaを今すぐ買うべきである
自分に合わなければ売れば良い。高く売れる。
経済は少しずつインフレするのでローンを組んででもすぐに買った方が良い


後半は技術的な話

上手い写真を求める人は「上手い写真とは?」という先入観にとらわれる。
カメラの性能にとらわれる。

だが、欲しいのは写真だ。写真には「どのカメラで撮った」なんて情報は乗らない。
カメラメーカはカメラを買わせるために情報を乗せるがそれまでだ。

センササイズのように写りに関わりがあるので話はしている。
が本質ではない。


RAW現像必要か?

著者はRAW現像が必須という話を進める。
sgdnは「手っ取り早く上手い写真を求める人はそんなこと求めていない。
撮った感さえあればいい。
RAW現像するpcはない。スマホで即座にシェアしたい」
みたいな人がこういう本を求めるので、
jpgで良いのでは…?と思っている。

sgdnはRAWで撮ってるけど
撮影時はとにかく早く撮って、調整は後で良いという理由でRAWで撮っている。

pcは必要か?

著者はRAW現像を必須としているので必要。
意識の低い人は安く品質の悪いモニタを選ぶのでmacを推奨している。

大抵の人はpcの性能なんてわからないし「メモリが16GBあればいいんだろ?」としか思っていないので仕方ない。
CPUのベンチマークなど知らない

ちなみに、macbook airなら17万円から。macbook airの性能で足りるか?
17万円なんて出せない。windowsなら5万円以内に収まる…なんて思って買ったpcは役に立たない


pcに17万円かけろ

laptop用のパーツは性能が抑えられているのに高い
desktoppcなら10万出せば17万のlaptopより高性能のpcが手に入る。pc工房でもドスパラでも好きなところで買えば良い。
laptopで十分と思ってる人はどれが良いのかわからないだろうが。クリエイティブ向けのdesktopを買えば良い。このへんは勉強量。

しかしpcは消耗品。毎年新世代の高性能のパーツが出るので3,4年で買い替えるのを考えておいた方が良い。

モニタも消耗品だ。数年で発色が悪くなる。
laptopと違い、モニタ単体で販売されているなら色調整もし易いだろう。高級モニタなら補正ソフトウェアを無料配布しているはず。

12万のdesktopと、4万のモニタを買えばかなり快適に現像作業ができるはず


データの保存はどうするか?

この本ではraidを紹介している。
簡単なのはnas。本来はhddは別売りだが、親切に初期から搭載しているものもある。
raid1はミラーリング。hddが壊れてもペアとなってるもう一台に同じデータがあるので直せる。

だがhddはバックアップではない。著者は情報系の人間ではなさそうなので仕方ないが。
raidは冗長性のためのものだ。


著者はhddは衝撃に弱いのでバックアップに向かないと言っている。
しかしdvd/bdは経年劣化するので数年で読めなくなってたりする。
オンラインストレージを使うか、値段ならhddも十分ある。
3-2-1バックアップルールなどを使ってバックアップするのが良い。

著者は作業ミスでデータを失うかもしれない、と言っているがそんなこと言ったら大抵のものは人為的ミスだ
コピー用のソフトウェアを使えば良い。

もしかして著者はnasを知らない?

nasは家庭内ネットワークに接続して放置するので動かす必要がない。
中に入ってるhddを運ばないので衝撃が加わりづらいので安全だ。

USBストレージがある。
いわゆる外付けhddとして使えるが、hddを複数刺してraidが組める。
持ち運べるので衝撃が加わる可能性がある。


著者は「raidを使っている」と言うが、raidは仕組みであって機器ではない
もしかして著者はnasを知らないので、raid対応の外付けストレージを使って「hddは衝撃に弱い」とか言っているのか?
だからmacのtimemachineを併用してる、とか言ってるのか?

写真で生活しているとは言え、情報機器には疎そうだ
raidをバックアップと思っていてもおかしくない。

本書ではmacを勧めているが、著者が機械音痴でmacさえ使えていない…みたいな印象が強い。


人生…かな…

写真家目線で語っているが、内容は「写真でどう伝えるか」を通してコミュニケーションの仕方の本。
だと例の書評で言っていた。
売るための書評なら正解だ
その書評から改めて理解度が上がった。

写真は撮影者が理由あって撮影したものだ。受け手はそんなこと知らない
撮影者は見ればわかると思ってキャプションを付けないが、
受け手は撮影時の状況も知らないので見てもわからない。だからキャプションをつけろ。これがコミュニケーションだ

だが、いい本だとは思わなかった。
写真を題材にした啓蒙本ならデータの保存法について書く必要はないし、
撮影技術本なら飲み会の話題の振り方について書く必要はない。
中途半端。

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